パラダイムシフトの瞬間

実践は最も有用な実験の場でもあります。 というわけで、先日のブラドライドではRACEFACEの「チェーンの落ちないチェーンリング」のテストをしてました。

 と言っても、今回が初めてというワケではなく、ツーキンライドだったり、先週のゆぶねでのライドでも使ってたんですが、それらはどちらかというと外乱少ない目なので条件は甘い目。 それに比べれば今回のライド、見た感じは落ち葉タップリで柔らかいイメージのトレイルですが、実は場所によりその下には石がごろごろの激しいトレイル。 旧来の仕様のMTBだったら、フロントギアにできれば上下、最低でも上側のガイドが必要なところ。 さも無くばチェーンが踊り狂ってジャムってしまい、大人のキックバイクに早変わりという悲しい結果も想定されるある意味優れた実験場。

で、今回はそんなガイド類一切無しというチョット前の常識では考えられないスタイル。 どうなったかと言えばなんと無問題! ナイスマウンテンなライドを堪能出来たわけです。 もちろん、このチェーンリングだけでなく、スタビライザー付きのリアディレイラーを併せて使っての感動的結果。 スタイビライザー付きリアディレイラーのみでも外乱に大しては効果ありますが、チェーンラインがキビシい時の脱線に対しては抗力は薄、落ちないチェーンリングだけでは外乱に対してNG というわけで、この二つの極めて高い相乗効果によるものと思われます。 

ちなみに、落ちないチェーンリングの実力を思い知る簡単な実験。 後ろのギヤをロー側に入れてクランクを逆まわし。 フロントギヤ3段仕様なんかだと、小さいギヤにガ・ガ・ガ・ガチャコンっとチェーンが落っこちまうのに対し、「落ちないチャーンリング」だとチェーンは吸い込まれるようにフロントギヤ(=チェーンリング)に収まるのです。 ちょいとマニアックな目線ですがコレには感動です。

考えてみると、変速するフロントギヤは脱線させるためのギミックが満載で設計されているのです。 それに対し「落ちないチェーンリング」は全く逆の発想。 そらあ、結果も自ずと違ってくるわけですよね。

この落ちないチェーンリングのご利益。 チェーンリングの刃先形状のちょっとした工夫なんですが、チェーンが落ちにくいことによるデバイスの排除により、軽量化とフリクションの軽減が図れるわけです。 今回の結果を受けて私的にはここ最近で最も大きなMTBの進化だと確信しました。 もちろん最終的にはユーザーの方の使い方と適合性を確認する必要はありますが、今後は積極的にオススメしていきたいアイテムに認定です。

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