逆のところにあった価値
先日ShowCaseでご紹介したKONAのWO はっきり言ってこれらファットバイクには否定的だったんです。 その昔、「意外にフツーに乗れるよ」とか言われて乗ってみたら違和感の塊でどこがフツーなのかと。 全然曲がらないし乗り手のアクションにたいして反応してくれないし。 なのでとてもとても低い評価だったわけです。
あれから数年。 ここで会ったが百年目。 今回もけちょんけちょんに論駁してくれるわ‼ と跨ってみると一つの違和感。 ママチャリのようなハンドルが… 体を起しリラックスしたポジションで乗るべしとのメーカーからのメッセージなのか? だるい乗り味にだるいポジション。 嘲笑しながら踏み出す。 だるいからギヤを軽くする。 漕ぐのに力を使いたくないからさらにギヤを軽くする。 もちろん回転数も遅い目。 平地なのに、もう歩くぐらいのスピードになったところで頭の上に「!」が突き刺さる。 超低速での安定感が気持ち良い。 ふらふらせずにゆっくり走れることに感動したわけです。
ということで、このBikeは何用なんでしょうか? もちろんフツーのMTBがスタックしてしまうような不整地を走ることに価値はあるのでしょうが、そのためにとしてはちょっとピンポイント過ぎ。 そこで営業マンがおしえてくれたのは子供載せを付けたママチャリ仕様。 たしかにこいつでツーエンしたら安定して安全で親子の会話も弾む。 そしてかっこいい‼ 園児やそのご父兄、若い保母さんからもウケること間違いなし。 家庭円満で園のヒーロー。 いいこと尽くめなわけです。 強いてリスクといえば出る杭的にPTA会長の依頼が多くなることぐらい?
冗談は程々にして、もちろんこれ以外にも楽しい使い方はあるでしょう。 そしてそれを考えるのが楽しいですよね。 個人的には地味で消極的なトライアル仕様にしてみたい。
ゆっくり走ることに価値を感じさせてくれたWO。 どれほど楽しかったかといえば、買ってもらう予定がないのに衝動仕入れしたぐらい。 まあ一度跨ってみてください。 ニヤけます。 そしてご購入お願いします。