兄弟対決

さ、この二つのペダル。 よく似てます。 微妙にちがうのですが、実に良く似てます。 他の数社のブランドでもよく似たペダルがリリースされています。 しかし、全く同じでは有りません。 写真からも分かりますよね!

 じつはその微妙な違いに設計思想が詰め込まれていると推測出来る訳です。 今の世の中、大量生産による効率主義の風潮からイロイロと多様なものが出現しにくい環境でもあり、具体的に言うとこのペダルの場合、大きな投資を必要とする金型を、同じものを使いコストを削減しようという魂胆が見え隠れ(というか丸見え)だったりします。 しかし、肝心なのはこの金型より生み出されたペダルの卵をどのように製品にするかの過程のところ。 この段階では比較的低コストで個性をだせるので、ブランドの熱い思いをこの段階でブツけるのが一般的です。

 逆に捉えると、同じよなペダルだからこそ微妙な違差からブランドの中の人の熱い思い、意図を探ることができるんです。 両者のペダルを片方づつ手に持って見比べてみるとよくわかります。 追加工での形状の違い、ピンの位置、シャフト等々。 そして、そこから伺い知るブランドの情熱がユーザーとどうマッチするのか。 そこには二元論的に良いor悪いという評価でなく、それを使う人や環境に依てどうマッチするのかというトコロが重要なんです。

現状のペダルがなんなのか? そのペダルに対する不満。 もしくは全体の中での不満。 と言ったことを総合的に考えてより良いペダルが提案できます。 ペダルに限った話ではないですが、自転車のことをウダウダと語っているうちに次の課題、上達のヒントが見えたりするのです。 「例えば良く手が疲れる」というネタふりからポジションの話になり、ベターなポジションを邪魔しているボトルネックを探し出し、結果ペダルがイケて無いなんていうのもよく有る話なんです。

ただ、このような「お話の中から前進する」というのよりも実際に一緒にライドするのが一番効率の良い方法だったりします。 自分のことを客観的に見るということは、就職活動の時に自己分析がスラスラと書けないことからも自明なわけです。 やっぱり多くの仲間と一緒にライドすることがとっても重要ってことですね。 

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