惚れた理由(ワケ)

今宵はコイツについて語ります。「33rpm」 この33rpmと言うのはモデル名。 その昔、アンオーソライズドというブランドから出てた一世風靡したアレの血を引くフレームです。 それが新しいブランド名を冠してこの度リリースというわけなんですが、そのブランド名がなんかしっくり来ないので合えて触れない。 とにかく33rpmと言えば通じると思うので。


細身なフレーム。 クロモリ管らしいマイルドな乗り味。 里山からダートジャンプまでマルチなパフォーマンス。 お求めやすい価格で当店でもそこそこの数が売れました(ありがとうございます)。 未だに高い評価で語られることからも名車であると思います。 ちなみに新旧とも33rpmは日本のフィールドで企画されたフレーム。 長い年月、いろんなトライ&エラーを繰り返す中から生み出された逸品なのです。 

そんな、33rpmが2015年に復活と聞いて心トキメいたんですが、詳細を見て一気にテンション↓ 価格が¥126,000(税抜き)とは何事か! 実に先代の2倍以上。 売る側としてはこりゃ遺憾なわけです。 例えるならラーメン並みが¥600 大盛りチャージュでも¥900なのに¥1,260のラーメンて売れるワケないやん。

そんな残念な気持ちを胸に展示会で現物を確認。 「・・・やだ、コレ。 カッコイイ」 大きな負担のかかるヘッド周りのみをフィレット溶接。 リアエンドもかなり手が込んでるし、ナニよりフレームを一度メッキしてから一部を残して塗装するという手間のかけよう。 ジオメトリーもかなりアグレッシブ。 特筆すべきは非常に短いリアセンター。 27.5インチタイヤに対応していながら、まるで26のような軽快なコーナーワークを楽しめるはず。 

 また、極端に細いパイプで組まれた後ろ三角は昔の上位機種「45rpm」ゆずり。 キャッチーな堅さではなく、乗り込むほどその恩恵に預かれるシナリを重視してると推測できるわけです。 まさに売るためではなく、乗る人のリアリズムを追求したカタチ。 まあ、作っている中の人が恐ろしく乗る人たちばかりなんで必然と言えばそれまで。 ハッキリ言って旧33rpmとは血縁関係はあるものの全くの別物。 フォーククルーセイダーズもビックリの回転数。

 散々言っておきながらですが、このフレームに関してイロイロと語るのは野暮なことはわかってます。 ただ、あまりにも不器用なマーケティングにこのフレームの良さをスルーされるのは非常にもったいない。 

 そんなこんなで、現物を目の前にして評価は180度反転。 気が付きゃ発注。 帰りの電車の中では、頭の中でたかじんの名曲が無限ループ。 そしてこうして店頭に置いてニヤニヤしてるわけです。 あっ! もちろん、売り物ですよ。 フレームのみでもニヤニヤできますが、コイツに乗ってニヤニヤしてるオーナーの顔をみてもらいニヤニヤしたいわけなんです。

結論、高級中華料理のアラカルトが¥1,260と考えるとむしろ安い。 さらにその楽しさはプライスレス

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